営業職のやりがいとは?「できること」と「やれること」は違う

 Valueの「できないとは言わない」という言葉ですね。否定形の表現がほとんどない中で、この表現は強くて、印象に残ります。難しい案件や求人が舞い込んできたとき、コーディネーターさんと手配方法や課題について相談することがあります。

その中で、「できないと思ったらその瞬間に思考が止まる」「どうやったらできるかを考える姿勢が大切」という話はよくします。難しいかもしれないけど、可能性を模索し、解決策を見つけるために協力して取り組む姿勢が浸透していると思います。

インフラ整備やエネルギー関連事業などを手掛ける専門商社さんから、プラントエンジニアリング部門の設計のお仕事を委託でいただいた事がありました。

当時の課題は、人の入れ替わりが激しく、知識の習得が進みにくいことでした。繁閑期の差があるため恒常的に人を雇うことが難しく、かといって、毎回新しい人を雇うと、その都度ゼロから教えることも大きな手間です。加えて、社員には専門的な仕事に集中してもらいたいので、派遣スタッフさんに仕事を依頼したら、完成形で返ってくるような状態を作りたいという要望もありました。

まず、指示書に基づいてデータ入力専用システムのデータ修正を行います。次に図面作成に移り、部品の配置や削除などをします。その後、図面にプログラミングを組み込み、指定条件に従って動作するかをテストし、確認してプロセスを終了します。ここまでが一連の業務の流れです。

使うソフトも生産制御システムという専用のもので、プラントの設計から、エンジニアリング、システム・機器の据え付け、生産立ち上げ、さらには稼働後の改修や変更を経て運転を終了するまで、一貫して使用するものです。

一般的なデータ入力や事務ではないため、最初は先方の依頼内容を理解するのに時間がかかりました。委託という形になると、アビリティーセンターが指揮命令をしないといけないので、できるのかという不安もあります。社内に持ち帰ったり、商談に先輩や上司に同行してもらい、時間をかけて話し合いを重ねました。そうすることで、はじめの相談から約1年~1年半後に、ようやく正式に契約が成立しました。

派遣スタッフさんは、この仕事に不安を感じていました。委託になると指揮命令をするのが私になるので、直接社員さんに質問することができなくなります。そのため、Q&Aの一覧を作成しました。特に図面系の質問は言葉での表現が難しく、私がスタッフさんから聞いて内容を書き起こし、先方に確認して答えを得るプロセスを経て、コミュニケーションをとりながら作り上げていきました。

そして、私自身も実務をさせてもらいました。仕事の進捗によって頻度を変えつつ、現場の事務所に2ヶ月半ほど通いました。一番大事な時期には毎日顔を出して1日滞在し、他は2〜3日に1回、1週間に1回などのペースで出勤しました。そうすることで課題や進捗の確認、納期管理を共に実施し、スムーズな業務進行を図ることができたと思います。さらに実践で学んだことを元にマニュアルを作成しました。報告会で先方に提示したところ、「一生懸命にやってくれている姿勢が伝わって嬉しい」「ここまでしてくれるのはすごい」と好評価をいただきました。

VMVの「お客様とともに ~相手を想い、その人らしさを見つけ、目指すことを、ともに考え、行動する~」にもつながると思いますが、ただの御用聞きの営業ではなくて、お客様の要望に対してどこまでできるかを合わせていく。やれることではなく、できることを探す。やったことがなくても、できることを一緒に考える。

単純にサービスを提供するだけではなくて、お客様の要望に合わせて柔軟に対応できることがアビリティーセンターの強みだと思います。